司馬遼太郎原作の中国史に題材をとった原作を劇画の静止画とカメラワークによって構成した画面に、俳優達の音声をいれた「劇画ドラマ」。当初、中国ロケを想定したドラマとして企画されていたが、原作の壮大な世界を描くのは難しいとして劇画ドラマとして制作された。【以上、文:のよりん】「「限りある俳優の選択に疲れ、もうそんな馬鹿げたことで苦労するならと、全編を絵で構成したドラマ」にしようと、ある画家に五百枚ほどの絵を描かせ、それを多様なカットで切り取り構成した。それは司馬遼太郎原作の『項羽と劉邦』のドラマ化であり、中国の武将の配役に日本人の俳優では満足できなかったためである。テレビドラマを「電気紙芝居」と蔑視している人たちに対して、これが電気紙芝居だという番組を見せてやろう、と「居直り」の気持ちもあって、絵を使った芝居を演出したそうだ。「しかし、真意はそうでもしなけ...
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