杉本権九郎という南国土佐の浪人が、お江戸に仕官するため、二百五十五里の旅に出る。性は善だが野暮なこの男に、美人盗賊や美人尼、姫君が転がり込んで珍笑の連続。 帰参の願いがかなった杉本権九郎は、江戸まで二百五十五里の道中をのんびり楽しみながら出かけることにした。その旅の最中、ある海沿いの茶屋で「たすけて」の水文字を見つけて、そこに座っていた美人を追っかけた権九郎。だけどそれは女盗白狐のおこんと手下達の罠。騙された権九郎は怒って大暴れ!この後、白狐のおこんは彼を付け狙うことに。当の権九郎は宿屋の宿泊を断られたり、足をくじいたりと散々。そして今度は迷子を見つけ、子供大好きの権九郎、飴を買ってあげたり童謡を歌ったりしながら母親探し。その様子を物陰から見ていたおこんは、どうやら権九郎の人柄に惚れてしまった模様だ。やっとのことで母親を見つけ、迷子と別れた権九郎。次...
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